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福島地方裁判所 昭和24年(行)63号 判決 1949年11月18日

福島市本町十七番地

原告

第一ビル株式会社

右代表者

取締役

佐藤誠

右訴訟代理人

弁護士

阿部義次

右訴訟復代理人

弁護士

平山三喜夫

福島県庁

被告

福島県知事 石原幹市郞

右指定代理人

福島県事務吏員

薄井好治

中山増吉

右当事者間の昭和二十四年(行)第六三号県税賦課異議申立に対する決定取消等請求事件について、当裁判所は左の通り判決する。

主文

被告が昭和二十四年五月二十八日附を以て原告に與えた昭和二十三年度不動産取得税賦課に対する異議申立についての決定中金二十二万三千五百六十一円を超える金額を認容しなかつた部分を除き、その余の部分を取消す。

被告が原告に賦課した昭和二十四年三月二十八日附福島市長佐藤元治発行の徴税伝令書に依り通達した昭和二十三年度福島県税独立税である不動産取得税の税額金四十五万百六十円を金二十二万三千五百六十一円に更正する。

原告その余の請求を棄却する。

訴訟費用は相消す。

事実

原告は被告が昭和二十四年五月二十八日附を以て原告に與えた昭和二十三年度不動産取得税賦課に対する異議申立についての決定はこれを取り消す。被告が原告に賦課した昭和二十四年三月二十八日附福島市長佐藤元治発行の徴税伝令書により通達した昭和二十三年度福島県税独立税である不動産取得税の税額金四十五万百六十円を金十二万九百二十七円八十銭に更正する。訴訟費用は被告の負担とするとの判決を求め、その請求の原因として第一、被告は、原告に対し、昭和二十三年度福島県税独立税である不動産取得税金四十五万百六十円を賦課し、昭和二十四年三月二十八日附福島市長佐藤元治発行の徴税伝令書を同年四月一日交付してこれを通達した。第二、これは原告が別紙目録(甲)記載の宅地及び建物を取得したことを対象とする課税であつて、その税率が取得価格すなわち取得当時の価格の百分の十であるところから推して、取得価格を四百五十万千六百円と評価したものであろう。第三、右不動産は、昭和二十三年六月二十八日原告が取得したもので、その当時の時価すなわち取得価格は金百二十万九千二百七十八円(取得登記当時の時価)であつたから、課税額はその一割に相当する金十二万九百二十七円八十銭であるべきである。その詳細は、

(一)  右不動産は、従前福島県纖維製品株式会社の所有であつたが、同会社が閉鎖機関令の定めるところに依つて閉鎖機関に指定せられたので、法定の淸算人である閉鎖機関整理委員会はこれを競争入札の方法に依つて売却換価することとした。

(二)  この競争入札は、第一に適正な時価を以て換価することを目的とし、次いで広く何人にも購入の機会を均等に與えることを目的として行われるもので、あらかじめ專門家をして嚴正公平に時価を鑑定せしめ入札の期日、方法等を公告し、普く周知せしめた上、嚴重な監督の下に、極めて公正に執行せられ、いささかでも明朗を欠くようなことは許されないものであり、本件の不動産は株式会社日本勧業銀行福島支店をして時価鑑定の衝に当らしめたものである。(三)、昭和二十三年三月三十一日入札を執行し、金百三十七万円の最高価を以つて、同年六月二十八日原告に落札売却せられて、ここに原告はこの所有権を取得し、同月三十日売渡証書が作成せられ、翌七月一日その登記を経由したのである。なお競争入札者は他に二名あつたが何れも原告より低額であつた。(入札者木村慶蔵入札額六十三万六千八百円、入札者福島県生活用品販売株式会社入札額百六万五千円)。(四)、もつとも、右は本件土地、建物の外これに設備せられた水道、電燈の施設と電話加入権二箇(福島局第一三三六番、一三三七番)とを含む一括売却であつたから、原告は水道、電燈の施設を金二万円、電話加入権を一箇金二万五千円、二箇で金五万円、本件不動産の価格を金百三十万円として、自己内部の計算を仕訳し、閉鎖機関整理委員会もこれを承認し、本件不動産の売買代金を金百三十万円として、売渡証書にも記載したものである。(五)、以上の次第で世上行われる取引において任意にその価格を協定する住宅や、店舗の売買と異り、右の金百三十万円は高低何れにもかたよらない、最も公正な当時の時価であつた。(六)、而も前に述べたようにこれ等の価格の決定やその売却手続が嚴格な監督の下に公正明朗に行われる点においては裁判所や執行吏の行う競売と同等若しくはそれ以上の公の信賴を受くべきものである。第四、土地や建物の時価の算定は極めてむづかしく、主観的には極めて多岐に亘るべきも、本件の如く公の機関が公の手続において、專門家の鑑定によつて決定し、嚴正な監督の下に取引せられた時価を独り被告のみが否定し、その三倍以上と評価したのである。第五、而も本件の宅地、建物はその規模において普通の住宅や店舖と異り、利用融通の普遍性を欠くのみならず、入札後落札決定前である昭和二十三年五月二十七日閉鎖機関整理委員会の求めによつて、これを転売しないこと、現在の使用者に対しては落札決定後三年間は明渡を求めないことを誓約したから、昭和二十六年六月三十日までは、福島県生活用品販売株式会社、東北纖維製品株式会社福島支店、福島衣料品商業協同組合に建物の全部を賃貸しなければならないのであつて、その利用価値も限定せられ、融通性も甚だしく制約せられてある特殊事情も存することゆえ、概念的に坪当り單価幾何となすが如き、又は新築仮定価格を前提とし、経過年数による消却を控除するが如き観念を以てする評価は到底当らないものである。第六、このゆえを以て原告は、昭和二十四年四月二十五日被告に対し、金四十五万百六十円の賦課額を金十三万円と更訂せられるよう異議申立をしたが、同年五月二十八日附を以てこれを容れない旨の決定を與え、原告は、翌二十九日その通知に接した。ところが、その後閉鎖機関整理委員会に調査嘱託の結果、本件土地建物(水道、電燈、瓦斯及び二箇の電話加入権も含む。)の昭和二十三年三月中の時価は金百十六万二千九百八十円であることが判明した。原告が、その所有権を取得した同年六月末頃は、諸物価の騰勢につれて、右物件も一割の値上りを来たしていたものとみるべきであるから、その当時の時価は金百二十七万九千二百七十八円であつたのであり、右金額から、附属施設の時価金七万円を控除した金百二十万九千二百七十八円が、本件土地建物の当時の時価である。従つてこれが取得税もその一割に相当する金十二万九百二十七円八十銭であるから、右決定の取消と、税額の更正を求めるため本訴に及んだ次第であると陳述し、被告の答弁及び主張に対し(一)、課税物件に記載してある倉庫一棟及び自転車置場一棟の存在すること及び本件建物内に瓦斯の設備のあることは、これを認めるが、これら建物及び瓦斯の設備は本件家屋の従物として閉鎖機関が所有していたのであるから、本件家屋に当然包含せられて競争入札によつて原告は落札売却せられたものである。(二)、不動産取得税の課税客体が不動産の取得行為であり、課税標準はその不動産の価格であること、又その価格とは具体的な個々の取引に現われた対価でないとする被告の主張には賛成するが、ここにいう価格とは不動産そのものの価格であつて、それは古家の場合においてはその建物の現在における新築価格を決定し、更にその耐用年数を仮設して現在までの経過年数に比例して減価消却を行つた残額であるとの被告の主張には賛成できない。価格とは取得当時の時価を指すものであり、これを取得価格と称することは福島県税賦課徴收條例第百三十條の規定に依つて明らかである。すでに課税の客体が取得行為である以上必然的にその課税標準である取得価格も取得行為の対象としてのそれでなければならない。換言すれば社会通念上その不動産取得の対価として支拂わるべき抽象的且つ中庸に位する金額を指すものであると述べ、証拠として甲第一、二、三号証、第四号証の一、二、第五号証を提出し、証人伊藤三美の尋問を求め鑑定人須藤一郞の鑑定の結果の一部を援用し、乙第一号証の成立を認めた。

被告は原告の請求はこれを棄却する。訴訟費用は原告の負担とするとの判決を求め、答弁として、被告が原告に対し、昭和二十三年度県税不動産取得税額四十五万百六十円を賦課し、同二十四年三月二十八日附福島市長佐藤元治発行の徴税伝令書を同年四月一日交附して通達したこと、及び原告が昭和二十三年六月二十八日別紙目録(甲)記載の宅地二筆建物四棟を取得したことはこれを認めるが、原告その余の主張事実はこれを争う。原告は前同日右物件の外別紙目録(乙)記載の福島市中町二十七番地上木造瓦葺平家建倉庫一棟建坪十坪五合及び同所所在木造屋根葺自転車置場一棟建坪二坪五合を取得して居り、これら不動産の取得の事実に対し課税したもので、その課税標準である不動産の時価を、金四百五十万千六百円と決定したものである。凡そ不動産取得税の課税客体はその取得行為であり、課税標準はその価格である。この価格は取得の対価ではなく、不動産そのものの価格である。不動産取得税の課税標準の評定は地方団体に委ねられておるものであるから、県税賦課処分権を有する知事又は知事の委任を受けた県吏員の決定によりこの課税標準が定められるのである。この決定の規範を課税標準の決定に用いる基準とこの基準に基く決定の方法との二つに分別し、本県としてその基準を建物については、その不動産の現状において建築した場合如何程で竣工し得るかというその価格を基準に採用し、古家の売買等についてもこの基準を採用して原始取得と移転取得との価格の均衡に留意しておる。然しながらこの基準による算出額を直ちに課税標準とするのは課税公平の原則から見て完璧を期し得るとは考えられないので、この基準を他との均衡上補正する必要が生ずる。これが課税標準決定の方法である。この方法は主として執行者の認定に俟つものである。土地の場合は、公価の定めのあるものはその公価により算出することとし、その他のものは一般に取引されておる現況により他との均衡を失しない範囲内においてその価格を認定し、これを決定する方針を採つている。本県として基準となる建築価格算定の方法として、第一、新築の建物は通常その地方で一般に建築される価格を採用しておる。これは或程度執行者の認定によることとなるが、県内の統一を計るため一定の基本となるものは示すこととしている。第二、古家はその建物の現状における新築建物を推定し、その建築価格を基準とし、その建物の耐用年数に応じた減価消却の方法により古家の価格を算出する方法を講じておる。以上は基準額の算出方法であるがこの最後の決定は、この建物の周囲の状況、環境又は利用価値等立地條件をあらゆる角度からこれを検討し、この基準額の増減を図り、更に従前課税した他との均衡を保持するため、これを修正して決定するものである。以上に述べたとおり、不動産取得税の課税標準である時価はその土地、建物の取得当時における現状の価格により定むべきものであるから、取得当時における一般競争入札価格と一致すべき限りではなく、従つて原告の落札価格金百三十万円を必ずしも課税標準となる時価と認めることはできない。また、閉鎖機関整理委員会の入札の方法による売却換価額は、福島県税賦課徴收條例の規定による不動産取得税の課税標準である時価算定の要件となるものではなく、株式会社日本勧業銀行福島支店の鑑定による価格もまた同様である。なお、不動産の時価は、それに附随する設備の利用価値等を総合的に勘案して決定するものであるから、原告主張の設備(水道電燈の設備及び電話加入権二個、なお、本件家屋には瓦斯の設備もある。)を本件不動産価格より除外して評価すべきものではない。本件売買にあたり、閉鎖機関整理委員会と原告との間に、原告主張のような特約が成立したとしても、それによつて、本件不動産の時価が左右されるものではない。本件不動産取得税の課税標準である価格は、福島県税賦課徴收條例により信夫地方事務所長が福島県税検査員の調査に基いて決定したものであり、福島県税検査員は、本件宅地の地位、環境、敷地の広狹、建物の種類構造、及び経過年数等を総合的に勘案し、最も嚴正公平にその価格を金四百五十万千六百円と査定したもので、その詳細は次のとおりである。

(評定基準額、評定価格省略。)

以上のとおりであるから、原告の本訴請求には応じられないと述べ証拠として第一号証を提出し、鑑定人須藤一郞の鑑定の結果を援用し、甲号各証の成立を認めた。

理由

別紙物件目録(甲)及び(乙)記載の宅地及び建物が従前福島県纖維製品株式会社の所有であつたこと、右建物には水道、電燈及び瓦斯の設備があり、電話加入権、二個が設置されていたこと、同会社が閉鎖機関に指定されたので法定淸算人である閉鎖機関整理委員会において、これら宅地、建物及び設備等を一括して競争入札の方法によつて売却することとし、昭和二十三年三月三十一日入札を執行し、同年六月二十八日最高価金百三十七万円の入札者である原告会社に落札売却せられ、そのころ原告は、右代金の支拂を完了してその所有権を取得したこと、被告が原告の本件不動産取得行為を対象として、その取得価額を金四百五十万千六百円と評価決定し、原告に対し昭和二十四年三月二十八日附福島市長佐藤元治発行の徴税伝令書により、昭和二十三年度福島県税独立税として不動産取得税金四十五万百六十円を賦課したこと、これに対し、原告は本件不動産の時価は金百三十万円であるから右賦課額を金十三万円に更訂するよう被告に異議申立をしたが、被告は同年五月二十八日附でこれを容認しない旨の決定をしたこと及び不動産取得税の課税標準が、取得当時における該不動産の時価であるべきことは、本件当事者間に争がない。

原告は、昭和二十三年六月二十八日原告が所有権を取得した当時の本件不動産の時価は、その主張のような事情からして金百二十万九千二百七十八円であり、従つて賦課額はその百分の十に当る金十二万九百二十七円八十銭と更訂すべきものであると主張するから、審按するに、甲第二号証に証人伊藤三美の供述を総合すると、閉鎖機関整理委員会における閉鎖機関所有の資産の処分は、原則としてこれを公告した上競争入札により最高価入札者に売却するものであるが、処分に当つては予め処分予定価格を定めておくものであり、本件土地、建物についても同委員会は昭和二十三年二月中その時価の評価を訴外株式会社日本勧業銀行に委嘱したので、同銀行福島支店に勤務していた伊藤三美は同年三月八日当時の本件土地建物(但し自転車置場、水道、電燈及び瓦斯の諸設備、並びに電話加入権はこれを除く。)の時価を金百十六万二千九百八十円と評価し、同委員会はこれに従つてその処分予定価格を右金額と決定したこと、入札は同年同月三十一日これを行つたが、入札者は木村慶蔵、第一ビル株式会社創立発起人佐藤誠及び福島県生活用品販売株式会社の三者であり、その入札額は木村慶蔵、六三六、八〇〇円、第一ビル創立発起人代表佐藤誠一、三七〇、〇〇〇円、福島県生活用品販売株式会社一、〇六五、〇〇〇円であつたので、同年五月二十二日第一ビル株式会社創立発起人佐藤誠に金百三十七万円で落札と決定せられたこと及び売却の目的物は土地建物の外これに附属する水道、電燈及び瓦斯の設備、電話加入権二箇(福島一三三六番、一三三七番)を一括したものであることが認められる。各入札者の入札額が前示の金額であつたことは、伊藤三美の評価の適正であつたことを裏づけるもののようであるが、証人伊藤三美の証言で認められるとおり、同人は本件宅地三百十三坪五合六を金十五万六千七百八十円と評価したものであるから、坪当り平均金五百円である。本件宅地の存する位置に鑑み、その低兼に過ぎることは取引の通念上明らかである。当裁判所は鑑定人須藤一郞の鑑定の結果に被告弁論の全趣旨を勘案して、本件宅地建物の評定基準額を次のとおり認定する。

<省略>

原告は建物の時価を算出するについては、右のような方法によるべきものではないと主張するが、右の方法によつても、別段惡いということはない。現に原告が主張している時価の基本となつた価格は、閉鎖機関整理委員会の予定処分価格によつたものであることが明らかであり、右価格は証人伊藤三美の証言によれば同人の評価額と一致していること及び同人もその評価に当つて右のような方法にもよつなことが認められるという事実を指摘する。

しかして、宅地についてはこれが更地であるかどうか、また建物についてはそれが貸家であるかどうかによつて、その時価に相当の差違をきたすものであることはほとんど顯著の事実といつても過言ではない。更に、更地でない宅地についてもそれが自己所有家屋の敷地である場合、第三者所有家屋の敷地である場合、敷地が建物と一括して売買される場合など種々の場合があり、また現に貸家である建物についてもそれが個人住宅である場合、本来貸間を目的とするアパートである場合、貸事務所を目的とするビルである場合など種々の場合がある。宅地、建物の存在する位置、その周囲の環境等も時価の算定にあたつて考慮さるべき事情であることはいうまでもない。甲第二号証、第五号証によれば、本件建物につき三箇の賃借権が設定されてあつたことが推認され、証人伊藤三美の証言によれば、同人は本件土地建物の評価にあたり、諸般の事情を商量して通常貸家の場合の修正率は三分の一であるのに、本件建物の場合はこれを二分の一とし、又本件宅地の修正率を三分の二としたことが認められるから、さきに認定した評価基準額をこれら修正率によつて修正し、本件建物の時価は金百六十七万百二十円、宅地の時価は金五十万千六百円と認定する。

前掲鑑定の結果によれば、右の時価には本件建物に設置されてある水道、電燈、瓦斯の諸設備及び二箇の電話加入権の時価が包含されていないことは明らかである。しかるに水道、電燈、瓦斯の諸設備は建物等に附加してこれと一体をなすものであり、本件の場合も建物等と一括して売買されたものであるから諸設備の時価が不動産取得税の課税の対象となることは無論のことである。しかし、電話加入権はそれが設置されてある建物とは独立して存在する別箇の権利であつて、建物の一部をなすものではないから、たとえ、建物と一括して売買された場合でも、加入権の時価は不動産取得税の課税の対象とはならない。しかして、前掲鑑定の結果によれば本件建物の電燈、設備は金三万九千九百五十円、水道設備は金一万八千三百四十円、瓦斯設備は金五千六百円の時価を有することが明らかであるから、本件不動産取得税の課税標準となる価格は、宅地金五十万千六百円、建物金百六十七万百二十円、電燈設備金三万九千九百五十円、水道設備金一万八千三百四十円、瓦斯設備金五千六百円、合計金二百二十三万五千六百十円であり、これに対する税額はその十分の一に相当する金二十二万三千五百六十一円である。従つて、被告は原告の異議申立を右認定の限度において容認し、その税額を右認定の限度に更正すべきものであつたから、原告の本訴請求は右認定の範囲において正当としてこれを認容し、その余の部分は理由がないから、これを棄却する。

よつて訴訟費用の負担につき、民事訴訟法第九十二條を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 斎藤規矩三 裁判官 黒江某 裁判官 野村喜芳)

(別紙物件目録省略)

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